こんにちは。サードプレイス富山の中の人です。
子育てをしていると、「どうしてうちの子は集中できないんだろう?」と悩むことはありませんか?実は、集中力や我慢する力は発達の途中であり、環境によって大きく変わることがあります。特に、子どもが過ごす空間の工夫次第で、より落ち着いて話を聞いたり、食事に集中したりすることができるようになります。
今回は、私が仕事で訪れる保育園(こども園)での観察をもとに、家庭でも取り入れられる環境づくりについてお話しします。
保育園の環境と子どもたちの様子
最近、保育園やこども園の建物が新しくなり、とても綺麗で機能的になっています。園舎内には広い廊下や素敵な遊具があり、クラス間の移動がしやすい設計になっているところもあります。
しかし、子どもたちの様子を観察していると、以下のような問題点も見えてきます。
- ホワイトボードや黒板が壁の隅にあり、多くの子どもにとって見づらい
- 子どもたちの座る間隔が密で、集中しにくい
- 壁が少なく、園庭や隣の教室がよく見えるため、気が散りやすい
- 魅力的な遊具が廊下に置かれており、そちらに意識が向いてしまう
- 先生が隣のクラスと往来していて落ち着かない
先生方からも、「子どもがすぐに廊下に出てしまう」「先生の話に集中できない」「友達にくっついて行ってしまう」といった悩みをよく聞きます。
環境を整えることで改善できること
子どもは大人と違い、意識的に「集中しよう」とすることが難しいため、環境の影響を強く受けます。そこで、以下のような工夫をすると、子どもが落ち着きやすくなります。
- 気を散らすものを減らす
- 掲示物を整理する
- 不要な遊具やおもちゃは布をかぶせて見えないようにする
- カーテンやパーテーションを活用し、視界をコントロールする
- 座る環境を工夫する
- 机と椅子を適切に配置する
- 子ども同士の距離を適度に保つ
- 子どもにとって見やすい位置にホワイトボードや黒板を設置する
家庭でも同じ考え方を応用できます。たとえば、ご飯を食べるときに子どもが椅子から降りてしまう場合、
- テレビや動画を消す
- おもちゃを片付ける(布をかぶせるのも効果的)
- 食事の場に必要ないものは置かない
といった工夫をすると、食事に集中しやすくなります。
また、少し大きくなった子どもが勉強をするときには、
- ゲームや漫画、スマホを勉強する場所に置かない
- 学習に関係のないものを片付ける
という環境づくりも有効です。研究でも、スマホやタブレットが近くにあるだけで学習の集中力が落ちることが示されています。
できることから始めよう
環境を整えることは、子どもの集中力や落ち着きに大きな影響を与えます。しかし、一度にすべてを変える必要はありません。まずは「テレビを消す」「おもちゃを片付ける」など、簡単にできることから始めてみてください。
子どもの発達段階を理解し、環境を少しずつ整えていくことで、子どもが安心して過ごせる空間ができあがります。親もストレスを減らしながら、子どもとの時間をより楽しく、充実したものにしていけるはずです。
ぜひ、ご家庭で取り入れられる工夫を試してみてくださいね!