「趣味がない私」にもできる、ストレスケアの第一歩
「趣味はなんですか?」
この質問に、少し困ってしまったことはありませんか?
仕事に家庭に育児に……と、毎日を生きるだけで精一杯。
「趣味にするほど好きなことなんてないし、探す時間もない」
そんなふうに思っている女性は、実はとても多いのです。
それでも、心のどこかで「このままでいいのかな」と思う瞬間もあったりして——。
今日は、「趣味がない」と感じる方こそ試してほしい、心をゆるめる小さなストレスケアについてお話しします。
興味の幅が狭い…?いえ、感覚が休んでいるだけかも
カウンセリングの現場では、こんな声をよく聞きます。
「周りからはいろんなことをすすめられるけど、どれも特にやりたいと思えない」
「もともと好奇心が少ないタイプなんです」
「無趣味って、やっぱりよくないですよね?」
まずお伝えしたいのは、「趣味がない=ダメなこと」ではないということ。
それに、「興味がわかない」「何もしたくない」と感じるのは、あなたが疲れているサインかもしれません。
興味や好奇心は、心に余裕があるときに動き出します。
もし今、何にも興味を持てないと感じていたら、まずはそんな自分を責めずに、そっと見守ってあげてください。
趣味は「見つけるもの」じゃなく「育てるもの」
私たちはつい、「趣味は自分にぴったりのものを探し出すもの」と思いがちですが、実はそうとも限りません。
多くの人は、最初から「これが大好き!」と確信して始めたわけではなく、なんとなく始めたことが、気づいたら続いていたというケースが多いんです。
たとえば、
- たまたま行ったカフェでコーヒーの香りにハマった
- 友人に誘われて行った美術館が心地よかった
- 子どもと一緒に作ったお菓子が、意外と楽しかった
最初は“きっかけ”にすぎなかったことが、少しずつ“好き”に育っていく。
だからこそ、「なんでもいいから1回やってみる」ことが、とても大切な入り口になるのです。
「面白くなかったら、それが答えでいい」
そして何より大事なのは、「つまらなかった」「合わなかった」と感じてもOKだということ。
- 話題のドラマを観てみたけどハマらなかった
- 家にこもって映画三昧してみたけど、いまいちピンとこなかった
- 話題のオンラインヨガ、なんだか性に合わなかった
——いいんです、それで。
やってみたからこそ「違う」と感じられたということは、自分の感覚とつながる一歩。
それは、趣味探し以上に価値のある経験です。
“やらないうちに「どうせ自分には向いてない」と決めつける”よりも、
“やってみて「ちがったな」と感じる”ほうが、よほど自分に正直で、成長につながります。
「ちょっと面白かったかも」を拾ってみよう
全部が楽しくなくても大丈夫。
むしろ、**「まあまあだった」「悪くなかったかも」**くらいの反応にこそ、趣味の種が隠れていることがあります。
その小さな“かも”を、どうか見逃さないでください。
- 本屋でふと目に留まった料理本
- SNSでたまたま見かけたイラストの描き方
- 子どもの絵本を読んでいたら、自分の方が夢中になってしまった
そんな「ちょっと気になる」を1ミリでも深掘りしてみると、いつの間にか“楽しい時間”になっていることがあります。
あなたの「楽しい」は、これから育てていい
忙しい毎日の中で、趣味を持つことは、「私」を取り戻す大事な時間でもあります。
とはいえ、完璧な趣味や特技じゃなくてもいい。
「やってみたらちょっと元気が出た」そんな感覚こそ、ストレスケアの始まりです。
今はまだ“無趣味”に感じるかもしれませんが、
あなたの中には、まだ見つかっていない「楽しい」の種が、ちゃんと眠っています。
だから、どうか焦らず、ひとつだけ試してみてください。
それが、あなた自身とつながる第一歩になりますように。