新しい年度が始まって、気がつけば20日がすぎました。
この春、新しい学校に入学された方、新しいクラスになった方、就職や転職をされた方など、多くの方にとって、今年の4月はいつも以上に変化の大きな月だったのではないでしょうか。
4月のはじめ、桜が咲いて、新しいスタートを応援するような空気のなかで、「頑張らなきゃ」と思っていた方も多いかもしれません。
ただ、それと同じくらい、「ちょっと疲れてきたな」「これでいいのかな」と、心がゆれる瞬間もあったのではないでしょうか。
この時期、「慣れましたか?」と聞かれることが増えます。
けれど、環境に“慣れる”というのは、一朝一夕でできるものではありません。
慣れたふりをしながら、まだまだ緊張をかかえたまま過ごしている人もたくさんいます。
新しい人間関係の中で、自分の居場所を探すこと。空気を読みながら、無理をしてでも馴染もうとすること。
それは、見えないところでエネルギーをたくさん使っている証です。
そして今週末からはゴールデンウィークが始まりますね。
少しホッとできるお休みかもしれません。
でも、実はこのゴールデンウィーク明け、学校や職場に行きづらくなる人が増えてくる時期でもあるのです。
心と体が一度「お休みモード」になると、「またあの場所に戻らなきゃいけない」と思ったときに、ふと足が止まってしまう。
そんなふうに、自分でも理由がよくわからないまま、朝がつらくなったり、涙が出たり、イライラしたり、不安でいっぱいになったり……。
これは「甘え」でも「弱さ」でもありません。
むしろ、がんばり続けてきた人ほど、心が「これ以上は無理だよ」とサインを出している証拠なのです。
そんなときこそ、立ち止まって、自分の心の声に耳を傾けてみませんか?
周りに合わせてばかりで、自分の気持ちを置いてけぼりにしていなかったか。
「ちゃんとしなきゃ」という思いが、自分をしんどくしていなかったか。
少しだけでも、自分の心に目を向けてみてください。
当カウンセリングルームでは、そんな心のゆらぎにそっと寄り添う場所でありたいと願っています。
「行きたくない自分がいるけど、どうしたらいいかわからない」
「子どもが学校に行きたがらないけど、何を言ってあげればいいの?」
そんな悩みを、ひとりで抱えこまないでください。
話すことで、ふと気持ちが整理されたり、「あ、自分、がんばってたんだな」と気づけたりすることがあります。
カウンセリングというと少しハードルが高いかもしれませんが、友達に話すような感覚で大丈夫です。
安心して話せる場所があることで、次の一歩を少し軽く踏み出せるかもしれません。
ゴールデンウィーク明けは、誰にとっても試練のような時間です。
だからこそ、みんなで励まし合いながら、ゆっくりでも「生きのびて」いきましょう。
がんばりすぎず、でも、あきらめずに。
そして、もし途中で立ち止まっても、また歩き出すための「心の休憩所」として、カウンセリングルーム サードプレイス富山を思い出していただけたらうれしいです。