
こんにちは。今日は、発達フォローアップ相談会がありました。普段から多くのお子さんと向き合わせてもらう機会が多いですが、毎回、その子どもたちが見せてくれる一面には、どれも感動と発見が詰まっています。今日もまた、様々なお子さんとそのご家族の話を伺い、それぞれに合ったサポート方法を一緒に考えていきました。
よく相談会で出てくるお悩みの一つに、初回のお子さんの様子が「いつもと違う」というものがあります。お子さんがあまりにも大人しく、いつもは元気に動き回ったり、たくさんおしゃべりしたりするのに、初めて会う環境ではその様子が見られず、親御さんや園の先生が「今日はなんだか○○ちゃんらしくないね」と感じることがよくあります。それが心配の種になっていることもありますが、実は、私はその反応を大切に思っています。
お子さんにとって、初めて会う場所や人々、そして新しい環境に対して、どんな反応を示すのかを見ることは非常に貴重なことです。その反応が一時的なものであっても、それは自然なことであり、決して悪いことではありません。子どもたちにも「初めて」の経験に対して慎重に反応する力が備わっているのです。その力が強いお子さんもいれば、少し慣れるまでに時間がかかるお子さんもいますが、そのどれもが個性であり、成長の過程です。
私はよく、初回の相談ではお子さんの様子をじっくりと見守りながら、その反応を大切にするようにしています。90分という限られた時間を一緒に過ごす中で、お子さんが少しずつ自分のペースで環境に慣れていき、最後にはお母さんやお父さんから離れることができるようになる様子を見て、何とも言えない感動を覚えます。
でも、慣れるまでに時間がかかる子もいます。なかなかお母さんから離れられず、ずっとその場でお母さんの側にくっついている子。初めての場所で不安を感じることもありますよね。しかし、それが悪いわけではないんです。その「怖い」と感じる気持ちを感じながらも、少しずつその場に溶け込んでいく過程を見守るのは、発達においても大切な瞬間です。
何度もお会いすることで、その子の得意な部分や苦手な部分、どのようなサポートが効果的なのかが見えてきます。毎回の相談では、お子さんやご家庭、園での様子をよく聞かせてもらい、どの部分でうまくいっているのか、どこに困難を感じているのかを一緒に考えます。
時には、初回の相談ですぐにお伝えできるアドバイスは少ないかもしれません。しかし、その一回の相談でできるだけお子さんの状況に寄り添い、その後のお家や園での取り組みをサポートしていくことがとても大切だと感じています。次回の相談時には、前回から試したことをお聞きし、うまくいったところ、うまくいかなかったところを聞きながら、新たに工夫できることを提案させていただきます。そうして、お子さんが少しずつ自分らしさを取り戻していく様子を見ることが、何よりの喜びです。
もちろん、相談はお子さんだけではなく、親御さんのお話を伺うことも大事な一部です。お母さんやお父さんが日々の子育てや家事、そして夫婦関係において感じていること、悩んでいることをお話しいただくことによって、心が軽くなり、少し余裕を持てるようになった瞬間に、アドバイスがより効果的に伝わると感じています。私たちのカウンセリングの場では、そのような時間も大切にしています。
「子どものことだけに集中しなければならない」と感じがちですが、お母さんの心の余裕が、お子さんの成長にも良い影響を与えることが多いのです。だからこそ、心が軽くなるための小さな気づきや、頑張りすぎている自分に対する優しさを持ってもらうことが、結果としてお子さんにとってもより良いサポートに繋がります。
初めての相談では緊張もありますし、何をどう伝えたら良いか迷うことも多いかもしれません。でも、少しずつ一緒に歩んでいくことで、親御さんもお子さんも、新たな気づきを得て、確実に成長していきます。毎回、相談会を終えた後に感じるのは、どんな小さな変化でも、その一歩がとても大切で、次に繋がる大きな進歩につながるということです。
お子さんの成長や発達に悩む親御さんの気持ちはとてもよく分かります。しかし、一人で抱え込まずに、ぜひ私たちと一緒に歩んでいきましょう。お子さんのペースで、無理なく一歩ずつ進めるようサポートさせていただきます。
次回の相談時にも、また一緒にお子さんの成長を見守り、どんなサポートができるか考えていきましょうね。